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ブログ 2026.01.29

散骨の種類5つ!メリット・デメリットや費用相場を紹介

遺骨の供養法として散骨があります。散骨と聞くと海に撒くシーンを思いつく方が多いかもしれませんが、山や宇宙で行う方法もあります。しかし、正しい散骨方法で行わないと法律違反になってしまうかもしれません。

本記事では、散骨の種類やメリット・デメリット、散骨に関する法律について紹介します。

終活中の方や親の遺骨の供養方法として散骨を考えている方は参考にしてください。

【この記事で分かること】
・散骨の種類
・散骨の種類ごとの費用の相場
・散骨に関する法律やルール

散骨の種類

散骨は、遺骨を自然へ還すという思想にもとづいた葬送方法で、近年注目を集めている供養の選択肢です。現在では、海・山・空など自然環境に合わせた多様な散骨スタイルが生まれ、従来の墓地や墓石にとらわれない、新しい供養の形として関心が高まっている供養方法です。

代表的な散骨の種類として、下記の5つの特徴を紹介します。

  • 海洋散骨
  • 山林散骨
  • 空中散骨
  • バルーン散骨
  • 宇宙散骨

海洋散骨

海洋散骨

海洋散骨は故人の遺骨を粉末状にし、船で沖合へ出て海へ撒く散骨方法です。

主に遺族が船に乗船して散骨を行う「乗船散骨」(個別散骨・合同散骨)と、業者が遺族の代わりに散骨する「委託散骨」があり、希望するスタイルに合わせて選べます。

山林散骨

山林散骨

山林散骨は、自然豊かな山や森の中に遺骨を撒く散骨方法です。許可を得た山内の樹木の根元や林道脇など、特定のエリアで散骨が行われます。

専門家監修のもと、実際に山に足を運び散骨するタイプと散骨を完全に業者に任せる委託タイプがあります。

空中散骨

空中散骨

空中散骨は航空機やヘリコプターに搭乗し、上空から海へ向かって遺骨を散布する、スケールの大きな散骨方法です。広大な海と空に包まれることで、自然へ還るという思想をより強く感じられるでしょう。

一方で、安全確保のためには航空法や航路への配慮が欠かせず、専門業者による厳格な運行管理が必須です。

実施前には散骨の流れや注意点について、十分な説明と事前打ち合わせを行う必要があります。

バルーン散骨

宇宙散骨

バルーン散骨は、遺骨を細かく粉末化し、専用のバルーンに納めて空へ放つ散骨方法です。環境に配慮した特殊素材のバルーンは、上空の成層圏に到達すると気圧の変化によって自然に破裂し、遺骨は風に乗って大気中へと広がります。

お墓を持たず、自由で象徴的な形で自然へ還りたいと考える方に選ばれることが多い供養方法です。

宇宙散骨

宇宙散骨は、故人の遺骨の一部を小型カプセルに収め、ロケットで宇宙へ打ち上げる先進的な葬送方法です。

遺骨は地球周回軌道を飛行したあと、大気圏に再突入して流れ星のように燃え尽きるタイプや、一定期間宇宙空間を旅してから地球へ帰還するプランなどがあります。

宇宙への憧れや特別な想いを形にできる点が特徴です。

散骨の種類ごとの費用相場と比較

散骨方法費用
海洋散骨乗船散骨:10~40万円
合同散骨:10~20万円
委託散骨:3~10万円
山林散骨遺族同行:10~30万円
委託散骨:5~10万円
空中散骨ヘリ散骨:20~50万円
バルーン散骨バルーン散骨:15~30万円
宇宙散骨地球周回軌道:30~110万円
月面:120~200万円

最も手頃なのは海洋散骨で、船に乗船して散骨する場合は10~40万円、他の遺族と合同で散骨する場合は10~20万円、業者に任せる委託散骨なら3~10万円と、比較的利用しやすい価格帯です。

山林散骨も同様に遺族が同行する場合は10~30万円、委託なら5~10万円と、自然葬の中ではリーズナブルな部類です。

空中散骨は費用が跳ね上がり、ヘリコプターを利用するプランで20~50万円と高額になります。

バルーン散骨は費用は15~30万円ほどが相場です。宇宙散骨では、地球周回軌道を行う場合30~110万円、月面に着陸する場合120~200万円と散骨方法の中でも高額帯に位置します。

このように、同じ散骨でもスタイルによって費用は大きく異なるため、希望する儀式の内容や予算に合わせて選ぶことが重要です。

散骨の種類別メリット・デメリット

散骨には自由度の高い供養というメリットがある一方で、「天候に左右されやすい」「お参りがしにくい」といったデメリットも存在します。

天候不良によって予定どおりに散骨を実施できない、明確な供養場所がなく手を合わせにくいといった状況にもなりかねません。

また、それぞれの散骨方法に特有のメリット・デメリットもあります。散骨の種類別に確認していきましょう。

海洋散骨

海洋散骨のメリットとデメリットを紹介します。

海洋散骨のメリット

海洋散骨は、数ある散骨方法の中でも比較的費用相場が安く、経済的な負担を抑えられる点がメリットです。広大な海へ還るという象徴性があり、自然と一体になる供養を望む方に選ばれています。

宗教色が薄く、読経の有無やセレモニー内容を柔軟に決められるため、形式に縛られない供養が可能です。

さらに、業者にすべて任せる委託散骨を選べば、遺族が現地に出向く必要がなく、遠方に住む家族や高齢者でも無理なく利用できます。

海洋散骨のデメリット

海洋散骨は自由度の高い供養方法である一方、注意点も存在します。自治体によっては散骨を制限・禁止している海域があり、場所選びには法令やガイドラインの確認が欠かせません。

また、海洋環境への配慮が求められるため、遺骨は必ず粉末化し、花束や遺品などの副葬品を海へ流すことも原則できません。

これらのルールを守るためにも、個人判断ではなく、専門知識を持つ散骨業者に依頼する必要があります。

山林散骨

山林散骨のメリット・デメリットを紹介していきます。

山林散骨のメリット

山林散骨の大きな魅力は、山や森の中で静かに自然へ還ることができる点です。人工物に囲まれた墓地とは異なり、森林の空気や土、木々に包まれながら供養できるため、穏やかで落ち着いた時間を過ごせます。

四季折々の景色を感じられ、自然の循環の一部になるような感覚を得られることも特徴です。費用は他の散骨方法と比べても比較的手頃で、委託散骨を選べば遺族の立ち会い負担も軽減できます。

自然志向が強く、形式にとらわれない供養を望む方に適した方法といえます。

山林散骨のデメリット

山林散骨には注意すべき点もあります。山林の多くは私有地であるため、所有者の許可なく散骨を行うとトラブルに発展する恐れがあるのです。

また、水源付近を避ける、遺骨を埋めずに地表へ散布するなど、法令や社会的配慮が細かく求められます。そのため、自己判断での実施は避け、専門業者に依頼することが重要です。

さらに、特定の墓標や区画を設けないため、お参りする場所が曖昧になりやすく、家族が気軽に訪れにくい点もデメリットとして挙げられます。

空中散骨

空中散骨のメリット・デメリットを紹介します。

空中散骨のメリット

空中散骨は、航空機などを用いて上空から故人を見送るため、特別感のあるセレモニー性の高い供養ができる点が魅力です。

空を旅して自然へ還るというイメージは、「自由」や「開放感」を象徴し、故人らしさを表現しやすい方法といえます。

地上から飛行機を見送る形式も選べるため、参加者の記憶に深く残る儀式となりやすく、山林や海へ行きづらい家族でも比較的参加しやすい点も評価されています。

空中散骨のデメリッ

空中散骨は、航空機の使用や専門スタッフの手配が必要なため、他の散骨方法と比べて費用が高額になりやすい点がデメリットです。

また、安全管理や許認可の関係から実施できる業者が限られており、日程調整や事前手続きに時間がかかる場合もあります。余裕を持った準備が欠かせません。

バルーン散骨

バルーン散骨のメリット・デメリットを紹介します。

バルーン散骨のメリット

バルーン散骨のメリットは、従来のお墓や散骨の常識にとらわれない、自由な旅立ちを実現できる点です。

専用のバルーンに収められた遺骨は、大気圏内を偏西風に乗って周回し続けるとされ、「お墓の下ではなく、空を自由に旅したい」という故人の想いを尊重できます。

地上から見送る形式のため、海や山へ移動する必要がなく、高齢者や小さな子どもでも参加しやすい点も魅力です。

バルーン散骨のデメリット

バルーン散骨は、特殊な設備や技術が必要となるため、他の散骨方法と比べて費用が高くなる傾向です。

また、実施できる業者が限られており、自治体の方針や航空法の制約によって、希望する地域で実施できない場合もあります。

比較的新しい散骨方法であるため、家族や親族の理解を得るまでに時間がかかるケースもあります。

宇宙散骨

宇宙散骨のメリット・デメリットを紹介します。

宇宙散骨のメリット

宇宙散骨の最大の魅力は、ロケットを用いて遺骨を宇宙へ送り出すという、他の散骨方法にはない唯一無二の供養ができる点です。

壮大なスケールの葬送は、故人にとって特別な旅立ちとなるだけでなく、家族にとっても強く記憶に残るセレモニーになります。

地球周回軌道や準宇宙飛行など複数のプランが用意されており、予算や想いに合わせて選択できます。カプセルが地球へ戻るプランでは、記念品として手元に残せるのも大きなメリットです。

宇宙散骨のデメリット

宇宙散骨は散骨方法の中でも費用が特に高額になりやすく、誰でも気軽に選べるわけではありません。

また、打ち上げには専門的な準備や各種手続きが必要で、実施までに時間がかかる点もデメリットです。

ロケットの打ち上げは天候や技術的要因に左右されるため、日程が変更される可能性もあります。さらに、対応できる事業者が限られており、選択肢が少ない点にも注意が必要です。

散骨の種類を選ぶ前に知っておくべきルール

散骨を実施する前に知っておくべきルールを紹介します。日本では、遺骨を供養するための法律が定められています。

遺骨や遺体の取り扱い方法を定めておかないと、公衆衛生や周辺環境に悪影響をおよぼしたり、殺人事件の疑いが浮上したりするためです。

また、散骨の場所によっては周辺住民への配慮や自治体のルールにより散骨ができない可能性もあります。散骨をするための前提知識として把握しておきましょう。

墓埋法

墓埋法(正式名称:墓地、埋葬等に関する法律)は、遺体や遺骨の取り扱いについて定めた法律で、遺体の埋葬や焼骨(遺骨)の埋蔵は、原則として都道府県知事などの許可を受けた墓地以外で行ってはならないと規定されています。

無秩序な埋葬や不適切な処理を防ぎ、公衆衛生の確保や周辺環境への悪影響を防止することを目的とした法律です。

一方で、散骨については「遺骨を墓地に埋蔵する行為=埋葬」には該当しないとする国の見解が示されており、節度をもって葬送の一形態として行われる限り、墓埋法違反にはならないとされています。

墓埋法は散骨そのものを禁止する法律ではなく、社会的配慮を求める基準として位置づけられています。

参照:墓地、埋葬等に関する法律

刑法190条(死体等遺棄罪)

散骨を行う際には、遺骨をそのままの形で撒くのではなく、人骨と判別できない程度まで粉状にしなければいけません。これは「粉骨」と呼ばれる工程で、法律上は明確な粒径の数値基準が定められているわけではありません。

日本海洋散骨協会ガイドラインでは、遺骨を2mm以下の粉末状にすることが推奨されています。

もし骨の形がわかる状態で散骨した場合、周囲から見て遺棄と受け取られる可能性があり、状況によっては刑法190条の死体遺棄罪に問われる恐れもあるのです。

トラブルを避けるためにも、専門業者に依頼し、適切な粉骨処理を行ったうえで散骨することが望ましいといえます。

参照:刑法 第百九十条(死体損壊等)

民法709条(不法行為による損害賠償)

散骨は節度をもって行うことが前提であり、場所選びを誤ると周囲の迷惑になるため注意が必要です。以下のような場所では、モラルや宗教的感情の観点から控えるべきとされています。

  • 公園や観光地
  • 住宅密集地や河川敷
  • 公共施設の敷地内
  • 釣り人・海水浴場が多い海岸近く
  • 所有者の許可を得ていない山林

上記は一例ですが、人が多く集まる場所や散骨するために所有者に許可が必要な場所を避けるのが無難です。

これらの場所で散骨を行うと、他者の生活環境を侵害し、民法上の「受忍すべき限度」を超える行為と判断され、損害賠償などのトラブルに発展する可能性もあります。

また、周囲への配慮として、喪服の着用は避け、目立たず動きやすい服装を選ぶことも大切です。

参照:民法 第七百九条(不法行為による損害賠償)

散骨前に必ず確認するべき「自治体ルール」

散骨には全国一律で適用される詳細な法律が存在しないため、実施にあたっては自治体ごとのルールや考え方を確認することが重要なポイントです。

多くの自治体では、住民生活や周辺環境への配慮を目的として、海岸・公園・観光地など人の利用が多い場所での散骨を控えるよう求めるガイドラインを設けています。

例えば海洋散骨については、熱海市が「公共の福祉に支障を生じさせないこと」を目的とした独自のガイドラインを策定しており、散骨場所や方法への配慮を求めています。

参照:熱海市海洋散骨事業ガイドライン

対応は自治体ごとに異なるため、トラブルを防ぐためにも、散骨前には必ず該当する自治体の条例やガイドライン、土地や海域の管理者の方針を確認し、ルールに沿った形で行うことが不可欠です。

散骨の種類を選ぶポイント

散骨にはいくつか種類があるため、自分や故人にどれが適しているのかわからないという方もいるでしょう。

ここでは、散骨の種類を選ぶ際のポイントを紹介します。以下のポイントを読み、自分や故人に適した散骨方法を選びましょう。

故人・家族の価値観に合っているか

散骨を選ぶ際に最も大切なのは、故人の思いと家族の価値観がしっかり合致しているかどうかを丁寧に確認することです。

例えば「海が好きだった」「自然に還りたいと生前から話していた」「空や宇宙への強い憧れがあった」など、故人の希望が明確であれば、その意思を尊重した散骨方法を選ぶことで、納得感のある供養につながります。

一方で、家族が従来のお墓参りや形のある供養を重視している場合や、故人の希望がはっきりしていない場合には、散骨という自由度の高い供養をどこまで受け入れられるか十分に話し合う必要があります。

また、散骨は墓標となるものが残らないため、手を合わせる場所がないことに寂しさを感じ、心理的な負担になる家族も少なくありません。

故人の願いと家族の気持ち、両方のバランスを考えながら選択することが、後悔がない散骨を実現する第一歩となります。

費用と手間はどれくらいか

散骨は選択する方法によって、必要となる費用や手間が異なります。

海洋散骨や山林散骨、空中散骨などは、プラン内容や実施方法によって数万円から数十万円まで幅があり、現実的に無理のない選択をするための重要な判断材料です。

また、散骨前には遺骨を粉状にする粉骨作業や、必要書類の準備、自治体ごとのルール確認などの手続きも発生します。

これらを自力で行うか、専門業者に一括で任せるかによって負担感は大きく変わるため、金額だけでなく手間も含めたトータルの負担を考慮することが大切です。

家族が「供養の実感」を持てるか

散骨を選ぶ際には、家族がどのように供養の実感を持てるかを事前に考えておくことが重要です。散骨は墓石のような形が残らないため、手を合わせる場所がなく不安を感じるケースもあります。

対策の一例として、遺骨の一部を手元供養として残す方法や、納骨堂と散骨を併用する方法、海洋散骨後に散骨ポイントを訪れる「メモリアルクルーズ」を利用する方法がおすすめです。

家族の心理的負担を軽減し、無理なく続けられる供養の形を整えることで、散骨後も安心して故人を偲べます。

まとめ

散骨は、海・山・空・宇宙など自然へ還る多様な供養方法があり、費用や儀式性、家族の関わり方によって選択肢が大きく異なります。一方で、天候やお参りのしにくさ、法令・自治体ルールへの配慮も欠かせません。

「自然に還りたいが、供養の場も残したい」という方には、「樹木葬」という選択肢もあります。森の木々を墓標として利用しており、自然の中で眠りたいという希望に沿った供養が可能です。

樹木葬について興味のある方は以下よりご確認ください。

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